20250104土曜祈祷会
聖書:出エジプト2:11-25
題目:モーセ―困難が私たちの人格を作る
説教:高曜翰 副牧師
場所:大阪中央教会
モーセはいつ指導者としての訓練を受けたのか
モーセは、生まれながらにして指導者だったのではありません。
神様は80年という長い年月を通して、彼を整え、砕き、用いられる器へと造り変えられました。
1.モーセの背景
① エジプトの新しい王の登場
出エジプト1章8節には、「ヨセフのことを知らない新しい王がエジプトに起こった」とあります。
ヨセフの時代の王はヒクソスと呼ばれる、カナンの地出身の“アジア人”でした。
そのため、同じくカナンに関係のあるヤコブ一族(ヘブル人)を優遇していました。
しかし政権が変わると状況は一変します。
ヘブル人はヒクソスと関係がある民族として警戒され、脅威と見なされました。
トトメス1世は、ヘブル人の男の子を殺すよう命じました。
しかしその娘ハトシェプストがモーセを拾い、王子として育てました。
そしてトトメス3世の時代に、モーセの事件が起こったと考えられています。
② 事件の発生
ある日、モーセは同胞のヘブル人がエジプト人に打たれているのを見ました。
彼は周囲に誰もいないことを確認し、エジプト人を打ち殺して、その死体を砂に隠しました。
彼はエジプトの王子として育てられましたが、心の中にはヘブル人としてのアイデンティティが育っていました。
乳母として関わった実母から、民族の歴史や神の約束を教えられていたと考えられます。
しかし彼は、自分の力で同胞を救おうとしました。
その結果、殺人者として逃亡生活を送ることになります。
それから40年後、80歳になったとき、神様は彼を召されました。
そしてアメンホテプ2世と対立することになります。
2.三つの40年 ― 神の訓練の過程
神様は困難を通して、モーセを偉大な指導者へと造り上げられました。
① 最初の40年(エジプト)
王子として最高の教育を受けました。
同時にヘブル人としてのアイデンティティも育まれました。
この時期の彼は、「自分が何者であるか」を強く意識していました。
② 次の40年(荒野)
殺人事件の後、荒野での逃亡生活が始まります。
羊飼いとして静かな生活を送りました。
この40年で彼は、「自分は何者でもない」ことを学びました。
誇りは砕かれ、自信は失われました。
③ 最後の40年(神に用いられる)
神は何者でもないと知ったモーセを用いられました。
彼は悟ったのです。
「自分は何でもない。しかし神様が用いれば用いられる存在なのだ」と。
3.モーセの性格の変化
① 訓練前
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短気で衝動的
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自己保身的(出エジプト2:13)
② 訓練後
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柔和な人(民数記12:3)
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神に忠実な僕(ヘブル3:5)
モーセは神様の訓練を通して、生まれ変わったのです。
4.神は弱い者を選ばれる
第一コリント1章27−28節は語ります。
神は世の弱い者、無に等しい者を選ばれると。
それは神の栄光のためです。
私たちはまず、自分が無価値であることを認めるところから始まります。
神が働かれるからこそ、私たちは「何でもできる者」でいられるのです。
モーセは、自分の無価値さを知るために40年の訓練を受けました。
失敗に見える人生も、神の訓練の一部なのです。
結論
困難は、私たちの人格を形成するための神の道具です。
神様の訓練を乗り越え、神様の目に喜ばれる人間へと生まれ変わりましょう。


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