20220417 日曜午後礼拝 

聖書：ヨシュア10:7-13

題目：大胆に参加しよう

説教者：高曜翰　伝道師​

１．優柔不断

物事を早く決めることができない人が増えていると言います。それは失敗を恐れるからです。子供の頃、失敗すると怒られ、失敗は悪いことだと学んでしまったからです。ある程度なら失敗しないように気をつけようとなるのですが、あまりにも怒られると、怒られないためには何もしないことが一番だと考えるようになり、そして考えること自体を放棄するようになります。失敗を恐れるほど慎重になり、決断できなくなるのです。昔の、貧しく兄弟が多い時代は、両親の子供へ干渉は分散されていました。しかし、現在の、豊かで兄弟の少ない時代では、両親の子供への干渉は集中しています。さらに一人っ子だと逃げ道がありません。いつも親の視線のため、失敗に敏感になってしまいます。この現代病とも言われる優柔不断な性格ですが、どのように治すべきでしょうか？今日はヨシュアのお話から、失敗を恐れず大胆に決断し行動するためのヒントを学んでいきましょう。

2．カナンの地南部の戦い

ギベオン人がイスラエル側についたことに脅威を感じたエルサレムの王アドニゼデク(意味：私の主は義である)は、残りのアモリ人の王たちに召集をかけ、ギベオン討伐に向かいました｡標的にされたギベオン人は同盟を結んだイスラエル人に救援要請を出しました｡そのため、イスラエル人は今回5つの国を同時に相手しなければならなくなったのです｡イスラエル人がいるギルガルからギベオンまではおよそ30km、標高差は約1000mとかなり険しく、80歳のヨシュアには厳しい道のりです｡私たちの教会から箕面山(約330m)の頂上まで歩いていくよりも3倍厳しい道のりです｡無事ギベオンに到着しても、疲労でまともに戦えないかも知れません｡また、前回のギベオン人との契約の良し悪しは、まだ神様から答えをもらっていないので、この戦いを神様が助けてくださるのか、不安な気持ちがあったかも知れません｡

3．神の言葉

しかし、出発してすぐに神様から「恐れてはならない。彼らをあなたの手に渡したから。誰も傷つかないだろう｡(10:8)」という言葉を頂きました。この戦いの勝利が決まった瞬間でした｡イスラエル人は決して優れた武器やを持っている訳ではなく、優れた戦略を立てる知恵があった訳でもありません｡また、彼らは、滅ぼすべき民と契約を結ぶという失敗をすでにしてしまっています｡しかし、彼らは、神様の栄光を一番に考えて決断し、契約相手を助けに行くという迅速な行動を起こしたのです｡神様はその決断と行動を喜び、勝利を与える約束をしてくれました。

4．神の戦い

険しい道のりでしたが、神様の助けによって、イスラエル人は一晩でギルガルに到着しました｡突然現れたイスラエル人により、アモリ人たちは奇襲を受けてパニックになり、逃走することになりました｡そして、神様は天から大きな石ころサイズの雹を降らせ、逃げるアモリ人を攻撃しました｡鶏卵サイズの氷でも時速百キロになり、鉄の車も貫通するほどの威力です｡その攻撃は凄まじく、剣で死んだ数よりも雹で死んだ数が多いと言われています｡さらに、残党を倒すために、神様はほぼ一日近く太陽が沈まないようにしました｡そのおかげで、イスラエル人は逃げるアモリ人を倒すことができたのです｡約1700km/hで自転し、約11万km/hで公転する地球をどのように止めたのかは不明ですが、私たちの神様が、人の心や天候だけでなく、宇宙法則をも思い通りにできる方であることがわかります｡その後、ユダヤ人たちはアモリ人の王たちを一気に処刑し、ユダの山地を順次攻略することができました｡今回の戦いでも、この戦いの中心が神様であり、イスラエル人はそれに参加しているだけのことがわかります｡

5．イエスの行動

ヨシュアたちイスラエル人は契約を守る神の栄光を一番に考えて決断し、行動しました｡同じように、イエス様も神の栄光を一番に考えて、十字架にかかる決断をしました。十字架によって苦しんで死にたくないという自分の考えを降ろして、神の計画に従うために捕まりに行きました｡決断するまでは、血の汗を流すほど苦しみましたが、祈りの後は、迷いがありませんでした｡いくらでも逃げ出す機会があり、人々が期待するメシア像通りの行動をして支持を得ることもできました｡しかし、十字架にかかるという神の計画を受け入れ、侮辱による心の痛みと十字架による肉体の痛みに耐えたのです｡そのイエスの決断と行動のおかげで、私たちが救われたのです｡誰にも理解されないその決断と行動をなぜ選択できたのでしょうか？それは父なる神様が、必ず引き上げてくださると信じていたからです｡自分が神様の計画の中にあり、自分の行動が神様に喜ばれると確信していました。

6．まとめ

私たちが神様に主権を返し、神の国と義のために決断し行動する時、私たちは神様の計画に参加することになります。イスラエル人はギベオン人と契約するというミスをしましたが、契約を必ず守られる神様が喜ばれる選択をし、迷うことなくギベオン人を助けに行きました｡五人の王を相手にするほどの力が十分にあった訳ではありません｡心配も不安もあったでしょう。しかし、その行動によって、神の戦いに参加し、神のみわざを目の当たりにし、勝利を収めることができました。イエスも同じです。ゲッセマネの祈りの後、自ら進んで捕まりに行き、十字架の上で死ぬまで従順な姿を見せました。それが神様に喜ばれることだと知っていたからです。その行動によって、神の計画に参加し、神によって引き上げられ、勝利を収めることができました。つまり、その決断と行動によって、ローマよりも巨大で恐ろしい死に勝利することができたのです。冒頭で優柔不断な性格は失敗を恐れる心からきていると説明しました。しかし、神様の計画には失敗がないどころか、参加することによって普通の人が体験できないようなことを体験する事ができるのです。神の計画への参加にためらう理由はどこにもありません。

7．バザーについて

私たちはどうでしょうか？この度、教会でバザーをすることを決定しましたが、現在までに準備された品物が少なく、不安に包まれている気がします。なぜ私たちはバザーをするのでしょうか？お金儲けのためではありません。このバザーを通して、大阪中央教会を人々に知ってもらい、教会に親しみを感じてもらい、1人でも多くの人々を救いに導く為です。私たちは神に喜ばれる選択をすでにしています。後はヨシュアやイエス様のように大胆に行動するだけです。私たちが行動するとき、私たちは神様の計画に参加することになり、素晴らしい神のみ業を経験することができます。万が一、私たちが弱腰で、不十分な準備をすれば、神様が準備した素晴らしい計画を体験できなくなってしまいます。世の人々は自分の努力と能力で戦いますが、私たち神の民は神の力で戦います｡私たちは力を尽くして参加するだけでいいのです｡私たちの成功は、あくまで人間の能力ではなく、神様の力にかかっています｡失敗をも成功に変えられる種にかかっているのです。だから、私たちも大胆に喜びを持って、バザーに向けた準備をしましょう。​