20191115早天祈祷会 in Jesus Love Church
聖書:使徒の働き1:12–26
賛美:26番
説教:高曜翰 伝道師
序論
私は以前、ペテロはペンテコステを境に“突然180度変わった人”だと誤解していました。
しかし聖書を丁寧に読むと、ペテロの変化は一瞬の劇的な変化ではなく、小さな変化の積み重ねで起こった大きな変化であることがわかります。
神様の働きは多くの場合、一気にではなく、少しずつ、静かに、しかし確実に行われます。
1.ペテロの変化
A.イエス様昇天“前”のペテロ
復活のイエス様に出会った後、ペテロたちは命令どおりガリラヤに向かいました。
しかしそこにイエス様のお姿はなく、ペテロはその状況に耐えられなくなります。
「待ちなさい」と言われたにもかかわらず、意味がわからなくなり、
結局、元の仕事である漁を始めてしまいました。
しかしその漁も上手くいかず、見知らぬ人物(実はイエス様)の声に従って網を投げた時、
大量の魚が獲れ、ペテロはそこでようやく「主だ」と気づいたのです。
ペテロは焦りや不安があると、すぐに“元の自分”に戻る弱さを持っていました。
B.イエス様昇天“後”のペテロ
しかしイエス様が天に上られてからのペテロは、少しずつ変わり始めます。
まず、“待つ間、仲間と共に祈る人”へと変えられました。
以前は待てなかったペテロが、今は心を合わせて祈っています。
さらに、もともとは無学の田舎の漁師にすぎなかったペテロが、
120名を前に初めて“説教”を行います。
その内容は、
-
イエスは死に繋がれるべき方ではなかったこと
-
ユダの裏切りはすでに聖書で預言されていたこと
-
ユダの代わりを選ぶ必要性
など、聖書を根拠に語る成熟した信仰者の姿が見られます。
また、使徒を選ぶ際に、ペテロはイエス様の言葉と聖書の言葉を重んじ、
祈りつつ候補者を定めました。
ここには、以前の“感情で突っ走るペテロ”ではなく、
御言葉を中心に歩むペテロの姿があります。
2.イエス様がなさったこと
ペテロの変化の背景には、イエス様の一つ一つの働きがありました。
①顕現――復活の姿を見せる
弟子たちが本当に復活を信じられるよう、イエス様は姿を現し続けました。
②昇天――神の右の座につく
イエス様は王として即位されました。
だから私たちはイエスの御名によって祈ることができます。
私たちの祈りは“王の名”によって天に届くのです。
③40日の滞在――準備期間
イエス様は40日間、弟子たちに神の国について語り、
自分が生きていることを示されました。
たとえば、
-
イエスの復活から昇天まで(聖霊のバプテスマの準備)
-
荒野の誘惑(宣教の準備)
-
ノアの洪水(新しい世界の準備)
-
シナイ山で律法が与えられるまでの期間
-
約束の地の偵察期間
聖書には**“新しいことが始まる前の準備期間”**がいくつもあります。
ペテロも、ただイエスについて行くだけの人から、
人々を導く指導者へと準備されていきました。
④昇天後の10日間
イエス様を信じていなかったイエスの兄弟たちでさえ、
今は弟子たちと共に心を合わせ祈っています。
これは、イエス様が“準備期間”を通して働かれた結果です。
実際の生活でも、準備期間はとても大切です。
-
職を失っている期間
-
学校が休みの期間
-
留学準備、TOEFLの勉強期間
一見止まっているように見える時であっても、
その期間を神様は豊かに用いてくださいます。
結論
1.信仰の変化は少しずつ起こる
ペテロのように、私たちの心も少しずつ変えられていきます。
(もちろんパウロのように劇的に変わる場合もありますが、ほとんどは“少しずつ”です。)
信仰は積み重ねによって成長します。
2.自分の力で変わるのではない
変化は、自分で無理に起こすものではありません。
イエス様に触れ、御言葉に触れるとき、私たちは変えられます。
もし「変化がない…」「成長できていない…」と不安になる時があるなら、
どうか今日学んだ“ペンテコステ以前のペテロ”を思い出してください。
主はあなたを、静かに、そして確かに、変え続けておられます。


댓글0개