20200918早天祈祷会 in Jesus Love Church
聖書:創世記47:7–12
題目:この世のものではない者として
賛美:95番
説教:高曜翰 伝道師
はじめに
130歳を迎えたヤコブには、いくつもの恐れがありました。
エジプトでの生活の中で、息子たちがエジプト文化に染まり、
約束の地カナンを忘れてしまうのではないか。
また、アブラハムに語られた「400年の苦しみ」という預言(創 15:13)が
これから始まってしまうのではないか。
そんな不安の中で、ヤコブの家族はパロと会い、
その対話によって、彼らがエジプトの地で生き延びられるかどうかが
決まる重要な場面に立たされていました。
1.兄弟たちとパロの面会:この世に住む姿勢
ヤコブの息子たちは、まず五人だけがパロと面会しました。
この時に語った内容と態度が、エジプトでの未来を決めるものでした。
A.「羊飼い」であることの強調
羊飼いはエジプト人が嫌う職業でした。
だからこそ、彼らはエジプト文化の中心から離れた地――
ゴセンという隔離された地を与えられました。
これは単なる不人気職ではなく、
カナンの民としてのアイデンティティを守るための神の配慮でした。
また、怠惰ではなく勤勉な者として評価されれば、
彼らは歓迎されたでしょう。
B.「寄留者」であることの告白
息子たちはパロに、
「私たちは寄留者です」
とはっきり述べました。
つまり、「エジプトに永住するつもりはない」という宣言です。
アメリカのビザ面接でも、
「帰る国がある」「帰る意思がある」ことが重要です。
信仰者も同じです。
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不信者と共に働き、共に生活するが、
同じくびきを負うことはしない。 -
この世は一時的な滞在場所であり、
私たちの帰る場所は天の故郷である。
ヤコブたちは良い暮らしのためにエジプトに来たのではなく、
神の約束を第一にして生きたのです。
2.ヤコブとパロの面会:神の民の権威
続いて、ヤコブ自身がパロと面会します。
その場でヤコブは、なんとパロを祝福しました。
普通は、権威のある者が弱い者を祝福します。
しかしここでは逆です。
ヤコブは神の国の王族、
パロはこの世の王にすぎません。
霊的な王は、地上の王に勝るのです。
これはダニエルがバビロンの王に仕えながらも、
食事の件で信仰を守り抜いた姿と重なります。
大胆に、しかし謙遜に歩む姿勢です。
パロはヤコブの年齢を尋ねます。
平均寿命40歳ほどのエジプトでは、130歳は驚異的でした。
ヤコブは、
「私の苦労は、先祖に比べれば大したものではない」
と語ります。
彼は、人生の苦しみも試練もすべて
過ぎ去るものであると悟っていたのです。
結論
私たちもまた、ヤコブと同じです。
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私たちは この世の旅人 であり、帰るべき国がある。
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私たちは 神の国の使者 であり、地上の王よりも尊い使命を持っている。
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だから、この世の価値ではなく、 神の意思を追い求めて生きる者 となる。
エジプトという異国の地で信仰を守ったヤコブの家族のように、
私たちもまた、この世にありながら、
この世に属さない者として歩んでいきましょう。


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