20210815日曜午後礼拝 in 大阪中央教会
聖書:ヘブル8:7–12
題目:契約の中にいる私たち
説教:高曜翰 伝道師
1. 世の中にはさまざまな契約がある
私たちの身の回りには、大小さまざまな契約が存在しています。
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東京オリンピック開催都市契約
IOCと東京都、日本オリンピック委員会の間で結ばれた契約です。 -
サッカーのスポンサー契約
ユニフォームは日本サッカー協会とアディダスによる団体契約。
スパイクは選手個人とナイキ、プーマ、ミズノなどのメーカーとの契約。 -
大坂なおみ選手のスポンサー契約
日清、ナイキ、マスターカード、シチズン、資生堂、ルイビトンなどで年収60億円とも言われています。 -
企業の防虫対策契約
例:イカリ消毒奈良営業所と取引先事業所との契約。
契約金額、更新時期、問題発生時の対応などが定められています。
私たちクリスチャンも、実は神様と契約を結んでいる者です。
2. ヘブル人への手紙について
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著者はユダヤ人で、パウロであるという説もありますが確定していません。
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読者は第二世代のユダヤ人クリスチャン。
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迫害に遭いユダヤ教へ戻ろうとする人々に対し、信仰を手放さないよう励ます目的で書かれました。
現在で言えば、仏教に戻ろうとする人、あるいは旧約の割礼などに固執する人に向けた書簡です。 -
著者が伝えたいのは、私たちは神様との「血の契約」の中にあるという事実です。
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「旧約」「新約」の“約”とは、契約(Covenant)を意味します。
3. 7節 ― 初めの契約
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創世記3:15で、神は救い主イエスを送ると約束されました。
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創世記12:1–3では、アブラハムを通して世界が祝福されるという契約が与えられました。
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出エジプト19:4–6では「私の契約を守るなら、あなたがたは祭司の国、聖なる民となる」と語られました。
これが『初めの契約』=モーセ契約です。
4. 8節 ― 新しい契約
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「新しい契約」はエレミヤ31:31–33で予告されたものです。
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旧約時代、イスラエルはモーセ契約に従いませんでした。
決められた神の言葉を守らなかったため、契約は無効となりました。 -
新約時代、神はイエスキリストを通して新しい契約を結ばれました。
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旧約では“書かれた言葉”を読むことで従い、新約ではイエスが語られた言葉に従います。
形は違ってもどちらも神の言葉です。
5. 9節 ― 律法の目的
イスラエルは律法を守ることができませんでした。しかし律法には次の目的がありました。
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自分が罪人であることを知るため
罪とは「神から離れて生きること」。
その結果、神に近づけない自分を知るためです。 -
神の基準を知るため
善悪の基準は人間ではなく、創造主だけが持っています。
神の国には神が定めた基準があり、それに従う必要があります。 -
キリストを迎える準備のため
律法を正しく理解すれば、来るべき救い主がイエスであると気づけるはずでした。
本来、イスラエルはその“見本”となり、世界に救いを伝える使命を持っていました。
しかしイスラエルは律法を誇り、異邦人を見下し、イエスを認めず十字架につけてしまいました。
契約の目的を理解していなかったのです。
6. 10節 ― 神の言葉が心に書かれる
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旧約では預言者を通して語られましたが、人々は従いませんでした。
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新約では、神はイエスを通し、聖霊を私たち一人ひとりに送り、神の言葉を心に書き記されます。
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人間の努力ではなく、聖霊によって従順が生まれます。
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私たちがすべきことは、聖霊の声に耳を傾けることです。
7. 11節 ― すべての人が主を知る
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聖霊が教えてくださるため、預言者や特別な権威者は不要になります。
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教会のかしらは牧師でも法皇でもなく、ただ一人、イエスキリストです。
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牧師は専門家として導き、助ける役割であって、絶対的存在ではありません。
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すべてのクリスチャンが祭司としての役割を与えられており、救われたことには理由があります。
8. 12節 ― 罪を思い出さない
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旧約では罪を犯すたびに動物を犠牲として捧げました。
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新約では、一度限りの完全な犠牲であるイエスが捧げられました。
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そのため、私たちはもう犠牲を捧げる必要はありません。
神は罪を思い出さないと言われています。
9. 神と私たちの契約
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内容:
「神の律法に従うなら、あなたは神の民となる」 -
イエスの律法とは
① 神を愛すること
② 隣人を自分のように愛すること -
神の民の義務
神を主として認め、神の律法に従うこと -
神の民の特権
神の祝福、神の国への参加、永遠のいのち -
契約の目的
神の国の回復
創世記がエデンから始まり、黙示録が新しいエルサレムで終わることがその証です。
契約に従うとは、神に主権をお返しすること。
それは善悪の知識の木の実、十分の一献金、洗礼、日曜礼拝などで表されます。
10. 聖餐式とは何か
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聖餐式とは、血の契約を更新する儀式です。
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イエスの死を記念するだけでなく、
「私は新しい契約の中を歩んでいます」
と改めて確認する行為です。


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