20250415苦難週間早天祈祷会
聖書:マタイ26:59-68
題目:カヤパの尋問
賛美:146、148
説教:高曜翰 副牧師
場所:大阪中央教会
1.本文解説
(1)大祭司カヤパとサンヘドリン
大祭司カヤパは、サドカイ人とパリサイ人をまとめ、イエスの死刑を決定した中心人物でした。
彼は「一人が民の代わりに死んで、民全体が滅びないほうがよい」(ヨハネ11:50)と語った人物でもあります。
しかし当初、過越の祭りの前にイエスを処刑することは難しいと考え、半ば諦めかけていました。
ところがユダの協力を得て、イエスを逮捕することに成功します。
一方、サンヘドリン(公会)は、大祭司1人と議員70人で構成される最高議会です。
本来はその3分の1が集まれば成立しますが、この時の裁判はイエスを死刑にすることを目的としていました。
ニコデモやアリマタヤのヨセフのようにイエスに好意的な人物は欠席しており、
さらに早朝にカヤパの家で行われたこの裁判は、律法に違反するものでした。
(2)不当な裁判の実態
①偽証による罪の捏造
この裁判の目的は、イエスを有罪にするための証拠を作ることでした。
多くの偽証人が現れましたが、証言は一致せず、決定的な証拠にはなりませんでした。
最終的に二人の証人が現れ、「この人は神の神殿を壊し、三日のうちに建て直せると言った」と証言しました。
神殿破壊はローマにおいても重罪でした。
しかしイエスはこれに対して弁明されませんでした。
それは、聖書の言葉が成就するためでした。
「毛を刈る者の前で黙っている雌羊のように、彼は口を開かない」(イザヤ53:7)
②「あなたは神の子キリストか」
カヤパはついに核心に迫ります。
「生ける神に誓って答えよ。あなたは神の子キリストなのか」
これに対してイエスは、「そのとおりである」と明確に答えられました。
さらにイエスは語られます。
「人の子が力ある方の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」
ここで言われる「力ある方」は神を指し、「右に座す」とは最高の権威を与えられることを意味します。
また「天の雲に乗る」はダニエル7章13節の引用であり、イエスが裁き主として再臨することを示しています。
③死刑判決
これを聞いたカヤパは衣を引き裂き、「神を汚した」と叫びました。
そして「これ以上証人は必要ない」と宣言します。
もともと偽証しかなかったにもかかわらず、
イエスの言葉をもって神聖冒涜罪が成立したと判断しました。
議員たちは「彼は死に当たる」と結論づけ、
イエスに唾をかけ、殴り、侮辱しました。
(3)裁判の結末
神聖冒涜罪は本来、ユダヤでは石打ちの刑に当たります。
しかし当時、死刑の執行にはローマの許可が必要でした。
そのためイエスは、総督ピラトのもとへ送られることになります。
夜が明けると同時に、その手続きが進められていくのです。
2.適用
(1)イエスの真実の告白
イエスは、自らがメシアであることを大胆に告白されました。
その結果、神聖冒涜罪として裁かれることになりました。
もしこの時、イエスが沈黙し続けていたなら、
死刑を免れた可能性もあったかもしれません。
しかしそれは、知恵や忍耐が足りなかったからではありません。
イエスは自分を守ることよりも、神の計画に従うことを優先されたのです。
真実を語ることが必要だったのです。
一方で、人は自分を守るために嘘をついてしまいます。
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ペテロは恐れの中でイエスを知らないと否定しました
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カヤパとサンヘドリンは国を守るために偽りの裁判を行いました
しかしどちらも、神よりも人を恐れた結果であり、神の前に正しいものではありません。
(2)真実に生きる私たちへ
私たちも、嘘を離れ、真実の中で大胆に生きるべきです。
嘘は人を弱くします。
あれほど大胆だったペテロでさえ、一人の女性の言葉に恐れを抱きました。
また、強大な権力を持つアンナスやカヤパでさえ、夜中にこそこそと裁判を行うしかありませんでした。
それに対して、正直に生きる人には平安があります。
「すべて正直に歩む者は、その床に休むことができる」(イザヤ57:2)
嘘はさらに嘘を生み、それを守るために人を忙しくさせます。
しかし正直な人は、安心して休むことができます。
さらに聖書は語ります。
「正しい者には災が多い。しかし主はすべてその中から彼を助け出される」(詩篇34:19)
確かに正直に生きることは、時に損をするように見えるかもしれません。
しかしその中で、主が働かれるのです。
結論
どんな苦しみが待っていたとしても、
私たちは真実を求めて歩むべきです。
そしてその中で、神様の働きを見ていきましょう。


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