20250521水曜礼拝
聖書:出エジプト4:27
題目:アロンの召命
賛美:321、325
説教:高曜翰 副牧師
場所:大阪中央教会
1.本文
「主はアロンに言われた、『荒野に行ってモーセに会いなさい』。彼は行って神の山でモーセに会い、これに口づけした。」
(出エジプト記4:27)
2.アロンの召命の背景
① モーセの召命への拒否
モーセの召命の場面を見ると、彼は何度も神の召しに対して拒否と不安を示しています。
まずモーセは言います。
「私は一体何者でしょうか?」(3:11)
それは、かつてエジプトの王子であった自分が今は羊飼いに過ぎず、大きな使命に耐えられる存在ではないという恐れでした。
しかし神は、「わたしは必ずあなたと共にいる」と約束されました(3:12)。そしてイスラエルの民を救い出した後、この山で神に仕えることになると語られました。
さらに神は、長老たちへの言葉、パロへの対応、その後の流れまで具体的に示されました(3:13−22)。
しかしモーセは再び言います。
「彼らは私を信じないでしょう」(4:1)
ここでは外敵の強さに目を向けていました。そこで神は杖を蛇に変え、手をらい病にするしるしを示し、水を血に変える力も与えられました(4:2−9)。
それでもモーセは言います。
「私は口が重く、舌が鈍いのです」(4:10)
ここでは自分の能力のなさに目を向けています。
それに対して神は、「誰が人に口を授けたのか。わたしがあなたと共にいて語らせる」と答えられました(4:11−12)。
しかし最終的にモーセは言います。
「どうか他の人を遣わしてください」(4:13)
これはもはや言い訳ではなく、完全な拒否でした。
そのため主は怒られます(4:14)。そしてこう言われました。
「あなたの兄弟アロンがいるではないか。彼は雄弁である。彼はあなたに会いに出てきており、あなたを見て喜ぶだろう」
こうして、モーセの補佐役としてアロンが召されることになりました。
しかもそれは、アロンのいない場所で決定されたのです。
3.アロンの召命
① 神様は冷たいお方なのか?
ここで疑問が生まれます。
神はアロンに対して、一行だけで召命を語られています。奇跡も見せていません。アロンのいない場所で召しを決定されています。
さらに後には、息子二人が死んだ場面でも慰めの言葉はありません(レビ記の祭司規定)。
これを見ると、神はアロンに対して冷たいように見えるかもしれません。
しかし実際はどうでしょうか。
② アロンの弱点
アロンには次のような弱さがありました。
- 雄弁であるが、押しに弱い(黄金の子牛事件:出エジプト32章)
-
言い訳をして責任を回避する
「彼らが騒いだので金を入れたら子牛が出てきた」 - ミリアムと共にモーセを批判した(民数記12章)
③ アロンの長所
一方でアロンには大きな長所もありました。
-
従順であること
「荒野に行ってモーセに会いなさい」と言われ、すぐに従った -
協力的であること
兄でありながら弟モーセの補佐に徹した -
兄弟愛を持っていたこと
神は「アロンはあなたを見て喜ぶ」と語られており、モーセを愛する心を持っていた
④ 神はアロンを「利用」ではなく「用いた」
神がアロンについてどれほど語られたかは多くは記されていません。これはモーセ中心の記録だからです。
しかし、だからといってアロンが脇役というわけではありません。
神はアロンとその子孫を祭司として立てられました。
一方でモーセの子孫は偶像崇拝へと進んでいきます。
見方を変えるならば、アロンの方がより大きな祝福を受けたとも言えます。
彼は失敗をしながらも悔い改め、静かに主に従いました。その姿が神に喜ばれたのです。
4.私たちの使命と責任
① アロンのように静かに従う心
「心の貧しい者は幸いである。天の御国はその人のものだからである。」
(マタイ5:3)
心の貧しさとは、自分の正しさや力に頼らず、すべてを神に委ねる姿勢です。
イエスご自身も、最後まで父の御心に従われました。
癒し、救い、そして十字架の死に至るまで従順でしたが、復活し天に上げられました。
② アロンの従順な姿
アロンもまた弱さを持つ人間でしたが、神の言葉に従いました。
- モーセのように多くの言い訳をせず、最初の召しに応答した
- 息子たちの死という大きな悲しみの中でも、神の命令に従った
- その結果、息子エルアザルに祭司職が受け継がれた
③ 私たちへの教え
アロンはモーセのように多くの奇跡を見たわけではありません。
しかし神は彼の心を知っておられました。
そのため神は彼に祭司職を任されました。
重要なのは、どちらが優れているかではなく、どちらも神の計画の中で用いられたということです。


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