20250523早天祈祷会
聖書:使徒16:6-10
題目:道が塞がれた時
賛美:400、401
説教:高曜翰 副牧師
場所:大阪中央教会
1.本文
「聖霊がアジヤで御言を語ることを禁じられたので、フルギヤ・ガラテヤ地方をとおって行った。
そしてムシヤのあたりに来てから、ビテニヤに進んで行こうとしたところ、イエスの御霊がこれを許さなかった。
それでムシヤを通過してトロアスに下って行った。
ここで夜、パウロは一つの幻を見た。ひとりのマケドニヤ人が立って『マケドニヤに渡ってきて、わたしたちを助けてください』と彼に懇願するのであった。
パウロがこの幻を見たとき、これは彼らに福音を伝えるために神がわたしたちを招かれたのだと確信して、わたしたちはただちにマケドニヤに渡って行くことにした。」
(使徒行伝16:6−10)
2.本文解説
① アジヤへの計画と聖霊の禁止
パウロたちはアジヤに行こうとしましたが、聖霊によって禁じられたため、フルギヤ・ガラテヤ地方を通って進みました。
ここでいう「アジヤ」とは、小アジア半島の西側地域であり、ガラテヤ州の西側に位置する地域です。もともとペルガモン王国であった地域が、ローマによってアジヤ州とガラテヤ州に分割されました。
パウロはピシディアのアンテオケからエペソへ向かおうとしていたと考えられます。
しかし聖霊によってその道は閉ざされました。
その理由は次の通りです。
- 幻や祈りを通して、全員が一致した確信を得るため
- パウロ自身が自分の計画を下ろしたため
- 神の計画ではエペソは第二次宣教の後半から第三次宣教で用いる地であったため
その結果、彼らは北西方向のフルギヤ・ガラテヤ地方へと進むことになりました。
フルギヤはかつて古代国家として存在しましたが、後にリディアに組み込まれた地域です。
② ムシヤとビテニヤ、そして閉ざされた道
さらに彼らはムシヤに至り、そこからビテニヤへ行こうとしましたが、再び聖霊によって禁じられました。
ビテニヤはムシヤの北東方向に位置し、大都市ニコメディアなどがある地域と考えられます。また後には東ローマ帝国の中心地の一つとなり、キリスト教の歴史において重要な地域となります。
しかしこの地への道も閉ざされました。
その理由は明確には記されていませんが、神の時と計画が別にあったと理解されます。
またこの地域については、後にペテロが関わったとも考えられています(1ペテロ1:1)。
こうして北(ビテニヤ)も南(エペソ)も閉ざされ、彼らは北西の港町トロアスへと導かれました。
トロアスはトロイ遺跡の近くにある港町であり、ヨーロッパへ渡る玄関口でもあります。海の向こうにはギリシャが見え、ここから先は船でしか進めない場所でした。
③ マケドニヤ人の幻と神の導き
その夜、パウロは一つの幻を見ました。
マケドニヤの人が立って「マケドニヤに渡ってきて、私たちを助けてください」と懇願していたのです。
マケドニヤとはヨーロッパ側の地域であり、アレクサンドロス大王の出身地としても知られています。ピリピ、テサロニケ、コリントなどの都市が含まれます。
この幻の意味は次の通りです。
- 神はアジヤやビテニヤへの道を閉ざし、ヨーロッパ宣教へ導いていた
- 「助けてください」という叫びは、物質的援助ではなく霊的救いへの渇きであった
- パウロの従順に対して、神が新しい使命を示された
さらにここで注目すべき点があります。
「私たちは」という表現が現れることです。
これはギリシャ語の文法上、ここからルカが同行し始めたことを示しています。トロアスはルカとの出会いの地でもあったと考えられます。
こうしてパウロ、シラス、テモテ、そしてルカが霊的に一致し、マケドニヤへと向かうことになりました。
3.適用
① 道が閉ざされても御心を求め続ける
道が明確でないときでも、私たちは御心を求めながら進み続ける必要があります。
イエスはこう言われました。
「わたしはイスラエルの家の失われた羊以外には遣わされていない。」
(マタイ15:24)
これはカナン人の女への一見冷たい言葉ですが、実際には神の時を待つ姿勢でした。その後イエスは彼女の信仰を認め、癒しを行われます。
またゲッセマネの園でも、逃げ道がない中で従い続けられました。
② パウロの姿勢に学ぶ
パウロもまた、道が閉ざされても立ち止まりませんでした。
- 明確な導きがなくても他の可能性を探し続けた
- 行動し続ける中でトロアスで幻を受けた
- その結果、ルカとも出会い、ヨーロッパ宣教の扉が開かれた
③ 私たちの宣教への適用
私たちの信仰生活や宣教も同じです。
- 道が閉ざされてもあきらめない
- 感じられなくても御心を求め続ける
- 小さな一歩でも進み続ける
そのように行動する信仰に対して、神は必ず導きを与え、人も備えてくださいます。
4.まとめ
禁止されても、道が見えなくても、御心を求めながら進み続けよう。


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